こんにちは!ウィステリアのスタッフです。
道路や駐車場、門まわりから玄関までの道のりを『アプローチ』と言います。
住む人、訪れる人がお家へ入る時に必ず通る道で、住まいの印象を決める大切な部分でもあります。
デザインはもちろんですが、歩きやすさ、安全性、そして将来のことも配慮する必要があります。
今回は、アプローチにスロープをご検討されているお施主様のファーストプランから最終施工に至るまでのプラン内容の詳細をご紹介します。
まず、スロープについてご説明します。
『スロープ』とは、高低差を緩和する為に設けられる、段差のない傾斜した通路のことです。
主に、車椅子やベビーカー、自転車等を利用する人が通りやすいように設計された通路部分のことを指します。
スロープの勾配は建築基準法では1/8以下とされていますが、バリアフリー法では1/12以下となっており、車椅子を自走する場合は1/15以下が望ましいとされています。
車椅子を押して介助する時、どれくらいの勾配なら上り下り出来るのかご紹介します。
介助者なしで自力で上り下り可能な勾配は、①の勾配5%以下(角度約2.8°)
女性介助者ありで上り下り可能な勾配は、②の勾配12%以下(角度約6.8°)
男性介助者ありで上り下り可能な勾配は、③の勾配15%以下(角度約8.5°)
● ご提案の流れ 実例 ●
ファーストプラン
ご家族に車椅子利用者の方がみえる為、スロープはマストなご要望でした。
ファーストプランでは一般的な動線であるアプローチ階段型とスロープに分けて計画しました。
今回は介助者様が女性である為スロープの勾配は12%以下に抑えたいところですが、このプランでは12.4%となりました。
(ご相談・改善点)
スロープの勾配を緩くすると距離が伸びる為、検討が必要でした。
また、スロープから道路まで障壁等が無い状態で出入りする形となっていた為、飛び出し等の危険性が懸念されました。
プラン2
お施主様から完全クローズ仕様の景観とした場合の別プランのご要望をいただきました。
お打合せの中で「アプローチ(階段・平坦な動線)を無くし、すべてスロープにしたらどうなりますか?」というお話があり、反映しました。
引き戸+門扉の商品を使用することで完全クローズ、歩行での入口と車椅子での入口を1箇所にまとめることで、スマートな景観になりました。
(ご相談・改善点)
色々と検証を重ねていくと、建物基礎の深さとの兼ね合いの為、建物基礎に面する部分のアプローチ・スロープの高さにどうしても制約が生じ、スロープの勾配が15%となり、希望とする計画値よりも急勾配になってしまいました。
プラン3
プラン2と同時進行でさらにもう1案、アプローチ階段を残したプランも作成しました。
完全クローズ仕様とする為、サイズ大きめの両開き門扉を使用することで車椅子の出入りも可能になりました。
(ご相談・改善点)
門扉が開閉する為に必要なスペースを考慮すると、スロープの距離が短くなり、15%と急勾配になってしまいました。
最終プラン
お打合せの過程で完全クローズ仕様のプランのご要望は無くなった為、アプローチや階段とスロープが交差する形のデザインとし、限られた空間でスロープの距離を伸ばすことができ、勾配も11%と介助者が女性の場合でも実用性の高いスロープを確保できた素敵なプランが出来ました。
施工事例もアップしておりますので、ぜひご覧ください。
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