こんにちは、お庭づくりのウィステリアです。
既に積雪対策をご紹介しているかもしれませんが、ご質問の多くは、強風(台風)や大雪などの悪天候によるエクステリアへのダメージです。
せっかく設置するならば、価格はアップするが天候による影響の少ない耐風性・耐積雪性の高い製品を選ぶべきかどうか。。。悩ましいところですよね。
今回は、悪天候の中でも、特に年間を通して心配の種でもある「強風」に焦点をあてて、テラス屋根選びの目安を、
詳しくご案内します。
この記事がひとつのヒントになればと幸いです。
『耐風圧強度』
年々深刻化する台風被害と風の強さ
ここ数年の気象の変化により、夏から秋にかけての台風の被害は、大型化と、北は北海道まで範囲も幅広く、また、紅葉を迎える秋本番まで次々と台風の襲来があります。
台風による被害を心配しなくてはならない期間が長くなっていますが、実際のところ、台風の風の力ってどれくらいなのでしょうか?
気象庁による天気予報用語 風の強さの表現と吹き方の違いは、傘がさせないくらいの強さで、建物の樋が揺れ始める強さの風を「やや強い」と表現しており、この時の瞬間風速は、「20m/s (平均風速では10~15未満)」となっています。
それより風速が増すと、「強い風」と表現され、歩いていると風によって転倒してしまうほどの強さで吹く風(瞬間風速は20m/s 以上30m/s
、平均風速では15~20未満)となります。
この「強い風」では、建物の屋根材がはがれたり、雨戸やシャッターが揺れたりすることが発生するとあります。
風の強さの他に、強風範囲が広ければ台風被害も広がりますが、ここでは、各地での風速を一つの目安にします。
上記の表から、それぞれの風の強さを想像して頂けると思います。
テラス屋根は耐風圧強度の数値が各製品に表示されています。
その数値が大きいほど風に対する強度があると言えます(あくまでも数値は目安であるので、地形や周囲の建物の影響をうけたり、検討などの条件により必ずしも保証されるものではありません)。その数値を基に、お選びいただけます。
それでは、実際に、「大型台風などの災害時に安心できるくらい強いテラス屋根にしておきたい」となったときに、
より強度の高いものが本当に必要なのでしょうか?
では、同じメーカーで風に対する強さの違うテラス屋根を参考に1メーカー(LIXIL)で比較してみます。
「標準的なスピーネ」と「さらに風・雪に強いテラスVS」
まずは、最も人気のあるテラス屋根「スピーネ」ですと、耐風圧強度は一般地域用となっており、
耐風圧強度は34m/s です。この強度はごく一般的な強度を保ったテラス屋根で、決して風に弱いものではありません。
テラス:[LIXIL]スピーネ
下の図での左側「テラスタイプ」の耐風圧強度の数値を見ます。
はじめにご説明した、気象庁の「強い風」に耐えうる強度です。
実際には周辺の地理的な特徴から一概に破損の保証はできないのですが、
強風が吹く可能性がある地域だと事前に分かっているならば、さらに風に対する強度が高いテラス屋根を選んでおいた方が安心できます。
そうした風に対する不安を解消したい方向けに、安心できるテラス屋根が「テラスVS」です。
テラス::[LIXIL]テラスVS
テラスVSの耐風圧強度は、Vo=46m/s と表示されています。
ちなみに、このVoとは、下に示した全国各地の風の強さを国土交通省が定めた基準風速のことを指し、「スピーネ」の耐風圧強度の表す数値とは異なります。
(簡単にいうと、国土交通省が定めた風速の基準値の沖縄並みに風の影響を受ける赤塗り地域にも対応できるのが「テラスVS」の耐風圧強度V0=46m/s)。
では、テラスVSが風に強い秘密はどこにあるかといえば、
テラスVSの風に強い理由は、その構造を詳しく見ていくとお分かりいただけます。
◉屋根の縦桟の間隔がせまい。
ポリカパネルのたわみを少なくします。
◉ポリカ板に厚みがある。
テラスVSに使用されるポリカパネルは2.3mmを使用しており、、同一メーカー内で、+0.5㎜も厚い。
。。。ということで、このまま書き進めますと、読むのが大変になってくる気がしますので、
耐風圧強度「Vo=46m/s」のテラスVSは、ものすごく風に強いテラスです、ということと、
一般地用耐風圧強度「34m/s」のスピーネであっても、それなりに風に強いテラスです、ということで、まとめたいと思います。
弊社ウィステリアの施工範囲である四日市市内を中心とする鈴鹿市、三重郡、いなべ市、桑名市を含む三重北部中部の地域で
スピーネでも一般的な耐性はあると言えますが、より堅強さを求められる場合には、耐風圧強度や耐積雪量の数値とご予算を見ながらお選びください。
またいずれにしても、瞬間的な強風の影響を受けると、屋根材は外れることがあります。
本体全体が風の影響をまともに受けてしまうと、建物にも破損が及ぶようなもっと大きな被害にもつながりかねないこともあるため、万が一屋根材が外れたとしても、屋根材の破損分を取り換えるだけの修理で済むので、安心して頂いてよいかと思います。
価格の違いもありますので、風の影響をどのくらいと考えられるのか、ご予算とのバランスを考慮してテラス屋根をお選びいただく参考にしてください。
キッチンやパントリーから半屋外になったところに、雨や風を避けるスペースがあると、動線がスムーズで一時保管スペースや掃除など、大変便利ですね。
悪天候による破損の心配を極力せずに、便利な生活をしたいものです。
万がいち台風などで屋根パネルが外れたら、破損分のエクステリア材料を買い替えて取り付けることになります。
エクステリア製品を施工された業者などに依頼頂けば、取り換えが必要な材料と工事を準備いたします。
被害が大きかった場合、特に積雪がひどく雪の重みで本体のフレームそのものが曲がった場合には、すべて取り換えとなってしまいます。
修理にかかる費用は、被害状況によって異なりますので、御見積を希望されるときは現況をお伝えいただける写真などがあるとスムーズかと思います。こうした台風や雪などによる被害にテラス屋根の修理が保険対象になるケースもあるようですので、今一度お確かめください。
「検討中の外構工事の参考になった」などご感想を寄せて頂けると嬉しいです。
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